30日間無料体験
オンライン見積
資料ダウンロード

労務情報

新型コロナウイルス ~ 労務管理のポイント ~

公開日:2020年3月12日(当記事の内容は公開時点のものです)

監修:特定社会保険労務士 馬場栄


新型コロナウイルス ~ 労務管理のポイント ~

今週のピックアップ

【労務情報】
◆ 新型コロナウイルスは、現時点では安全衛生法上の就業禁止の対象ではない
◆ 体調が悪そうな社員がいる。病院に行くことを強制できる?
◆ 新型コロナウイルスに感染し会社を休ませた。その日の賃金はどうなる?
◆ 家族が感染し会社を休ませた。その日の賃金はどうなる?

【KING OF TIME 情報】
◆ 在宅勤務時の打刻方法
◆ 時差勤務に必要な設定


新型コロナウイルスは、現時点では安全衛生法上の就業禁止の対象ではない

感染症が流行した場合の企業対応のベースとなるのが、労働安全衛生法と感染症(予防)法です。

今回の新型コロナウイルスは、労働安全衛生法上の就業禁止の措置の対象とされていませんが、2月1日付けで、指定感染症として定められたことにより、感染症法の制限に従う必要があります。

詳しくは下記のとおりです。

労働安全衛生法では「事業者は、伝染性の疾病その他の疾病で、厚生労働省令で定めるもの(※1)にかかった労働者については、その就業を禁止しなければならない」と定めております。

(※1)厚生労働省令(労働安全衛生規則)で定める具体的な疾病
 1.病毒伝ぱのおそれのある伝染性の疾病
 2.心臓、腎臓、肺等の疾病で、労働のため病勢が著しく増悪のおそれのあるもの
 3.上記に準ずる疾病で厚生労働大臣が定めるもの


行政解釈では、上記1について「伝染させるおそれが著しいと認められる結核」のみを対象としています。別の行政解釈では「やむを得ない場合に限り禁止をする趣旨」(労働者の安全・衛生を確保するとともに、病気を理由に安易に就業を禁止し、就業の機会を失わせないように配慮)としており、就業禁止の取扱いは厳格かつ限定的なものとしております。

また、感染症(予防)法では以下の内容(※2)に該当した場合、「感染症ごとに厚生労働省令で定める業務に、そのおそれがなくなるまでの期間として感染症ごとに厚生労働省令で定める期間従事してはならない」と定めております。

なお、厚生労働省令で定める業務については、「飲食物の製造、販売、調製または取扱いの際に直接接触する業務、および他者の身体に直接接触する業務」、「接客業その他の多数の者に接触する業務」などが挙げられています。

(※2)以下の全てに該当した場合に、罹患した本人に就業制限がかかる
 1.本人が一類感染症、二類感染症、三類感染症、新型インフルエンザ等感染症
   と診断された
 2.医師から都道府県知事に届け出された
 3.都道府県知事が当該感染症の蔓延を防止するために必要であると認めた
 4.都道府県知事が本人に通知した


<ご参考>厚生労働省HP

☞ 新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)

 >>> 詳しくはこちら

☞ 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)

 >>> 詳しくはこちら


体調が悪そうな社員がいる。病院に行くことを強制できる?

発熱、せきの症状があると話している社員がいます。
当の本人は、会社を休むまでもないと言い張り、通常通り出社しています。
時期が時期だけに、その社員に対して会社は医療機関の受診を強制させることはできるでしょうか?

就業規則に「会社が命じた場合、社員は医療機関の受診を行う義務がある」との記載があれば、会社は業務命令として受診を強制させることは可能です。

一方で、その旨の記載が就業規則にないとしても、会社が受診を命じることは合理的かつ相当な理由のある措置であるとして、社員は受診に応ずる義務があるとした裁判例もあります。

実務上では、いきなり医療機関の受診を業務命令として指示するのではなく、先ずは本人に受診することを促すことになるかと思いますが、それでも本人が拒む可能性がゼロではありません。

そのような場合、会社として確実に受診させるためにも、就業規則に「会社が命じた場合、社員は医療機関の受診を行う義務がある」旨の記載をしておいた方がよいでしょう。


新型コロナウイルスに感染し会社を休ませた。その日の賃金はどうなる?

前述の通り、今回の新型コロナウイルスは感染症(予防)法で指定感染症とはなっておりますが、労働安全衛生法に基づく就業禁止の措置の対象とはなっておりません。

よって、一般的には、会社が社員の健康配慮として休ませた場合であっても、ノーワーク・ノーペイの原則が適用され、その日の賃金の支払いは不要になります。
また、「使用者の背責に帰すべき事由による休業」にも該当せず、休業手当を支払うことも必要ありません。

本人の意思で、その日に年次有給休暇を請求するのも可能ですが、年次有給休暇を使いたくない、もしくは残日数が足りないなどの事情で欠勤扱いとなり、賃金が支給されない場合は、一定の要件を満たせば、社員は健康保険の傷病手当金を請求することも出来ます。

具体的には、療養のために労務に服することが出来なくなった日から起算して3日を経過した日(欠勤連続4日目)から、直近12か月の平均の標準報酬日額の3分の2について、傷病手当金から補償されます。

なお、ウイルスに感染しているか否かが定かではなく、感染している疑いがあるという段階で、業務命令として就業禁止を命じたのであれば、会社は休業手当(平均賃金の60%)を支払う必要があります。


家族が感染し会社を休ませた。その日の賃金はどうなる?

必要な感染予防策なしで手に触れること、または対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル)で、接触した方などを濃厚接触者としています。

社員本人は全く症状が出ておらず元気だが、濃厚接触者として会社を休ませた場合、その日の賃金はどうなるでしょうか?

この場合は、社員本人は労務を提供することは可能な中、会社が就業禁止を命じているので、ウイルスに感染している疑いがある段階で休ませた時と同様に、会社は休業手当(平均賃金の60%)を支払う必要があります。

今回のような新型の感染症や季節性のインフルエンザ等に対し、会社はどのように対応すればよいか検討し、方針やルールを定めておくとよいでしょう。

業種や職種によって、二次感染の影響(リスク)の度合も異なると思います。場合によっては、社員のご家族が感染した場合に休業手当を払ってでも、社員の方に休んでもらった方がよいという判断になるかも知れません。(その場合はどのように申請してもらい、その事実を確認するかなど決めておく)

こうした事態について考えていると予防の重要性も再認識されると思います。万が一の際の対応に加え、予防についても企業で取り組んでいくことが大切です。
まずは手洗い・うがいの励行から取り組んでみてはいかがでしょうか。

2月28日に、厚生労働省から「新型コロナウイルスの影響に伴う雇用調整助成金の特例措置の対象事業主の範囲の拡大について」というニュースリリースが発表されております。こちらも是非ご確認下さい。

☞ 報道発表資料

 >>> 詳しくはこちら

その他、関連助成金情報

☞ 新型コロナウイルス感染症に係る時間外労働等改善助成金(テレワークコース、職場意識改善コース)の特例について

 >>> 詳しくはこちら

☞ 新型コロナウイルス感染症に係る小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援(新たな助成金制度)について

 >>> 詳しくはこちら



KING OF TIME 情報


今回は、以下2点についてご案内します。

◆ 在宅勤務時の打刻方法
◆ 時差勤務に必要な設定



在宅勤務時の打刻方法

新型コロナウイルス対策の方針として、在宅勤務を導入するお客様からのお問い合わせが増えております。
今回は在宅勤務の際の勤怠管理方法についてご案内いたします。
在宅勤務時の打刻方法についてはPC・スマートフォンで打刻できる「Myレコ―ダ―」と、フィーチャーフォンで打刻できる「携帯ブラウザレコーダー」が使用できます。

在宅勤務時の打刻方法

☞ 在宅勤務の場合、打刻はどうすればいいですか?

 >>> 詳しくはこちら

☞ 携帯やスマートフォンで位置情報を取得して打刻できますか?

 >>> 詳しくはこちら

☞ タイムレコーダーや管理画面へのアクセスを、特定のPCからのみ行なえるように設定できますか?

 >>> 詳しくはこちら



また、「KING OF TIME セキュアログイン」との連携により、PCのログオン・ログオフやロック・アンロックのログを出退勤打刻として記録できます。この機会にぜひご検討ください。

「KING OF TIME セキュアログイン」との連携

☞ KING OF TIME セキュアログインとは?

 >>> 詳しくはこちら

時差勤務に必要な設定

時差出勤を導入しているお客様には、時差出勤用のスケジュールパターンを作成する方法と、従業員に出退勤予定を申請させる方法をご案内しております。

時差勤務に必要な設定

☞ 出勤時刻に時差をつけたい場合はどのように運用したらいいですか?

 >>> 詳しくはこちら

☞ 打刻申請・スケジュール申請・補助項目申請はどのように行ないますか?

 >>> 詳しくはこちら



以上、「新型コロナウイルス 労務管理のポイント」についてご案内いたしました。
本記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
次回は「新型コロナウイルスに関する助成金」について、お伝えする予定です。
今後もKING OF TIMEをご愛顧いただけますよう邁進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。