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労務専門社労士が提案する【時間管理の重要性】 ~ 改めて考えたい、労働時間と拘束時間の違い ~

監修:特定社会保険労務士 馬場栄

時間管理の重要性

残暑の中にも、ほのかな秋の気配が感じられる季節となりました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。ヒューマンテクノロジーズ佐藤です。

2019年4月に「働き方改革」が施行され、労働時間や、働き方に対する取り組みを見直した企業様も多いのではないでしょうか。

今回は、「労働時間」と「拘束時間」についてお話ししたいと思います。
KING OF TIMEでは、「労働時間」とは別に「拘束時間(在社時間)」を集計することも可能です。労働時間の仕様と拘束時間(在社時間)以下の3点についてご案内いたします。

・労働時間の仕様
・在社時間(拘束時間の計算方法)
・カスタムデータ項目設定



労働合計

本製品には「労働合計」という項目がございます。
この「労働合計」が指しているのは、休憩時間を除いた労働合計時間です。
※スケジュール前後の打刻時間、みなし勤務時間を労働時間に含めるかは、お客様の設定により異なります。
※未承認の残業時間は、含みません。

日別データ

関連機能の設定方法はこちらをご参照ください。

☞ 休暇を取得した際に、みなし労働時間を表示できますか?

 >>> 詳しくはこちら


☞ 出勤予定時間よりも前の労働時間を計上しないように設定できますか?

 >>> 詳しくはこちら



社労士からのアドバイス

働き方改革で注目を集める36協定

今年は『働き方改革』元年の年であり、連日、新聞には『働き方改革』という文字が踊っています。
働き方改革の目玉である改正労基法の中で、特に36協定の上限時間の関心度が高いのではないでしょうか。

内容としては
・通達から法制化へ
・特別条項の上限規制の設定
・罰則規定の新設
等々です (今回は36協定の詳細な変更内容は触れません)


そもそも36協定が規制している時間とは

36協定で時間規制が厳しくなったことは間違いないのですが、そもそも規制の対象とする時間はいつからいつまでの時間なのでしょうか?

会社に来てすぐに仕事を始める方もいれば、一服したり、ネットで情報検索したりしてから仕事を始める方もいます。

改めて理解頂きたいのは、労働法の中には「労働時間」と「拘束時間」という2つの概念があり、労働基準法で取り締まる時間は労働時間だということです。


拘束時間(在社時間)

毎日の勤務の中で、「労働時間」とは別に「拘束時間(在社時間)」が発生します。
本製品では、「拘束時間(在社時間)」の計算方法は2通りございますので、それぞれの計算方法をご案内します。

■ 打刻時刻から計算する
出勤打刻時刻 ~ 退勤打刻時刻までの「拘束時間(在社時間)」を算出します。

拘束時間算出


■ 出勤予定前・退勤予定後の労働時間の取り扱いに従って計算する
雇用区分設定内、「出勤予定前の労働時間の取り扱い」「退勤予定後の労働時間の取り扱い」の設定に従って「拘束時間(在社時間)」を算出します。

在社時間算出

※デフォルトの設定は「打刻時刻から計算する」です。
 設定変更をご希望の場合は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

設定方法はこちらをご参照ください。

☞ 在社時間(拘束時間)を算出することはできますか?

 >>> 詳しくはこちら


社労士からのアドバイス

労働時間と拘束時間の違い

端的に言えば・・・
・会社に来てから帰るまでの時間を拘束時間
・会社に来て仕事を開始してから終わるまでの時間を労働時間

働く人にとっては何気ないことですが、毎日この拘束時間と労働時間が存在しており、会社は拘束時間と労働時間を判別し管理する必要があるのです。


拘束時間を巡る労使の誤解

各企業の実態を見て感じたことがあります。

会社の就業ルール解釈一つとっても、朝早く出社する社員もいれば、始業時刻ギリギリに出社する社員もいます。
この早く出社する社員とギリギリの社員では、2時間近く違う企業も存在しました。

経営者からすると
『朝早く来いと業務命令は出してない』
『業務命令は出してない以上、労働時間ではない』
と主張されます。

一方働く人達からすれば
『タイムカードを打刻したのだから労働時間だ』
『仕事をしているかどうかではなく会社に来ている事実が全てだ』
と声に出して主張するかどうかは別としても、内心思っている方も多いのではないでしょうか。

では、どちらの考え方が正しいのでしょうか。


拘束時間とは労働時間と休憩時間を足した時間

そもそも拘束時間とは労働時間と休憩時間を足した時間です。

EX)
朝7時に出社、8時30分仕事開始、12時から13時まで休憩、18時30分仕事終了、19時退社
・拘束時間は7時~19時までの12時間
・労働時間は8時30分~18時30分に、12時から13時までの1時間を差し引いた9時間

始業開始前の時間、就業後の時間、これは休憩時間とも取れますが、会社側が休憩時間と主張するならば、労働時間ではないことを会社は立証しなければなりません。
立証できなければ、拘束時間=労働時間と受け取られても、仕方のないことなのです。



カスタムデータ項目設定

「拘束時間(在社時間)」の管理は、カスタムデータ項目設定にて可能です。

月別データ

※従業員タイムカードへ「在社時間」を表示したい場合は、タイムカード初期表示を「タイムカードカスタム」へ切り替えが必要です。
設定変更をご希望の場合は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

カスタムデータ項目設定では、この他にも様々なカスタマイズが可能です。
貴社にあったカスタマイズ項目を作成のうえ、ご活用ください。

設定方法はこちらをご参照ください。

☞ 集計項目をカスタマイズできますか?

 >>> 詳しくはこちら


社労士からのアドバイス

タイムカードは働き方改革に逆行する?!

仮にタイムカードを使っている場合、社員さんは毎日出社、打刻し、帰る時にも再度打刻します。

繰り返しますが、打刻した時間は会社に在社しているので拘束時間であることは間違いないのですが、問題はその時間が労働時間かどうかは不明な点です。
会社側がタイムカードと実際の働いた時間の間で、乖離があると主張するなら、実務上は毎日タイムカードに実際の労働時間を本人に記載させ、確定させなければなりません。

この方法でやるとすれば、タイムカードは機械で集計できなくなり、経理担当者が手集計しなければならず、結果経理担当者の労働時間が増え、時代に逆行する形になるのです。

中には『当社の残業はすべて申請書を出さなければ認めない』と主張する経営者もいるでしょう。

だとすれば、
・毎月何件の申請書が出ているのか
・実際に就業時間を超えている社員が何名いるのか
・運用は具体的にどのように行われているのか
等を総合的に勘案し、正しい運用かどうかを判断しなければなりません。

最悪の事態では、『申請制度は形骸化している』と判断され、拘束時間を全て労働時間と認定されかねません。


働き方改革で求められるのは労働時間と拘束時間の管理

冒頭申し上げたように、働き方改革で求められるのは正しい労働時間の管理です。
労働時間が短ければ、仮に拘束時間が長くても罰せられることはありません。
一方で会社にいる拘束(在社)時間がある以上、拘束時間管理も避けて通れないのです。

そこで社労士の私からのお勧めとして、少なくても毎月の賃金締切日には、何らかの形で本人に拘束(在社)時間と労働時間を示し、会社の把握している労働時間に間違いないか確認する作業が重要だと考えます。

また、会社の把握している労働時間が社員の認識している労働時間と異なるなら、速やかに時間外の申請書を出させ、上長確認の上、修正記録を残すことが肝要でしょう。




以上、「労働時間」と「拘束時間」に焦点を当ててまいりましたが、本記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
次回は、「直行直帰の労働時間管理の注意点」について、お伝えする予定です。
夏の疲れはこの時分に出やすいとのこと。くれぐれもご自愛ください。

今後もKING OF TIMEをご愛顧いただけますよう邁進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。